いつも会うたびに思う。

何て悲しい目だろう。何て切ない目だろう。

真っ直ぐ心に突き刺さるのに何処か引っかかる。


いつも話すたびに思う。

何かから恐れてるような話し方。何かから逃げるような話し方。

すごく聞きやすいのに何処か通り抜ける。



過去を聞いた。泣いた。貴方は泣かない。

代わりに抱きしめてくれた。

私が抱きしめてもらいたいんじゃない。

貴方が一番抱きしめてほしいはずなのに。



「何故泣く。悲しいのは俺だ。お前が泣く必要は無い」

「じゃあ何故、神無は泣かないの」

「もう散々泣いた」



夜空を仰ぎ見た。その姿は消えそうな光のようだった。

私は神無を後ろから抱きしめる。


貴方は何もしないで泣けばいいの。

貴方は強い。泣かない。でもたまには泣かなくちゃ。

動物は泣きたくても泣けない。

人間は泣きたくなくても泣ける。

泣かないと人間ではなくなってしまう。

泣くことで人間だという証になっているのだから。



「、お前だけだ」

「何が?」

「お前だけなんだ」


深くは聞かなかった別に貴方の過去を深く知りたいとは思わないから。

私は今の貴方を愛してる。


また抱きしめてくれた。暖かい、人の温もり、貴方の温もり。

耳に貴方の吐息がかかる。

耳に貴方の鼓動が聞こえてくる。

生きてる証。安心できる一定のリズム。

愛おしいほどの温もりが伝わる。

そばに居たいと強く願うことができた。


貴方のその全てに...







Rhythm







イメージソング GARNET CROW "Rhythm"
(2007/3/20)